褐斑病に極めて強いツヤ系品種。褐斑病に極めて強く、果実肥大性に優れ、秀品多収。枝の発生具合、性質はハイグリーン的。
【特徴】
●褐斑病には極めて強い体制を持ち、防除の労力を軽減できる。初期から力強い生育をし、春の極光・乾燥条件下でも茎葉の生育が旺盛であるため摘芯作業が単純化できる草勢維持しやすい。(枝の発生の仕方、性質はハイグリーン的)
〔適作型〕
(ハウス:9月~3月播き。越冬・促成・半促成・無加温)
〔雌花率〕
●主枝60~70%(11月~3月播きの場合)。側枝以降:80%。1節1果成り主体
〔収量〕
●果実肥大早く、長期に亘り安定した草勢を保つため、秀品多収となる。
〔草姿・草勢〕
●短日・弱光、低温時期から、春の強光・乾燥まで終始、力強く若々しい草勢を保つ。
●長期に亘ってスタミナが維持される。葉は、濃緑で厚く、老化し難い。
〔果実〕
●100gで20~21㎝。首から尻までよく整い尻コケ。尻太果が極少なく安定する。
●極濃緑色で光沢良好。トゲは中位。歯切れ良く食感良好。
〔耐病性〕
●特に褐斑病び対して強い耐性を持つ。
【栽培のポイント】
●摘芯栽培として短側枝にならない限り、摘み続ける。過繁茂にしない。
●育苗:鉢育苗ではリン酸を含む腐植の多い良質床土を準備する。定植時に鉢土が崩れない程度の育苗日数をとる。
・最適台木は0S交配ゆうゆう一輝黒タイプ・オールスター一輝・FGYが、ブルーム台木では、ウルトラ南瓜・ウルトラG南瓜が良く、高い生産力を発揮させる。
●定植:・枝の動きが良いため、あまり密植しないこと。3.3m2あたりなら4~4.5株程度
・活着を早めて旺盛な草勢にする。
●施肥:・元肥は量や質を一般に準じて良い。バランスの良い肥効が、その後の草勢や品質・収量に影響するので、必ず施肥前には土壌検定による施肥設計を行うと良い。
・追肥は新葉の色や果形を見ながら行うが肥料の吸収が良いため、1回の量を多くしない。10aあたりN成分で1kg位を7~10日おきに施用すると良い。
●潅水:定植2~3日前に十分潅水しておき、定植当日に土中水分の過不足がないように準備する。各作型とも旺盛に生育できるよう活着後も水を切らさず、順調に側枝が発生し葉の展開がスムーズに行くように適宜潅水していく。
●摘葉:・収穫最盛期を過ぎるごろから、古い日陰葉や込み過ぎた部位を1回あたり2~3回を限度として摘葉すると良いが、常に全体に亘り収穫果が見え隠れする程度に整える。
●整枝法:・早播き(9月~11月播き)では側枝1節止めとする。・孫枝は、草勢維持のため一時的に伸ばしても、いずれ摘芯する。